小田原薬剤師会より

小田原薬剤師会より [No.091~No.100]

2016/11/28

[No.100] お薬手帳のすすめ

皆さん普段からお薬手帳を活用出来ていますか?
持って行くのが面倒。薬局での金額が高くなる。自分でシール貼っておけばいいんでしょ?など患者さんにも様々な解釈があるようです。そもそも薬剤師とはいったい何のためにいるのでしょうか?患者さんに薬を安全に使ってもらうためであり、それを可能にするためにお薬手帳があります。他に使っている薬があるかどうか分からずにどうやって患者さんの安全が守られるでしょうか?
お薬手帳には副作用歴を書き込む欄もあります。過去に使って問題のあったお薬や使ってはいけないと言われた事のあるお薬を自分で覚えておくのはなかなか難しいものです。ましてやジェネリック医薬品の推奨が叫ばれる昨今。以前副作用の出たお薬が、別の名前であなたに襲いかかるかもしれません。
またドラッグストアで買った市販薬やサプリメントでも、もしかしたら使っているお薬とでは良くない作用を引き起こしてしまうかもしれません。使った薬は自分でお薬手帳に書き込むと尚良いです。次回診察時や来局時にお医者さんや薬剤師に聞きたい事をメモしておくという使い方もオススメです。
是非お薬手帳を持ってかかりつけ薬局へお越し下さい!
(2014年07月25日号)

[No.099] 喫煙者の皆様

喫煙できる場所が本当に減ってきました。知らない駅で降りたとき喫煙所を探していらいらした経験ありませんか?
お店も飛行機も電車やタクシーも禁煙は当たり前。タバコが体に悪いのも十分ご存じですよね。値段もどんどん上がっていくし、そろそろやめてみませんか?
禁煙を成功させる方法の一つに何かの記念日に始めるというやり方があります。新年度から禁煙を始めるのも悪くないと思います。
禁煙の方法も様々です。禁煙のための本を読んでみる。ニコチンガムやニコチンパッチ。禁煙外来に受診などなど、たくさんあり迷ってしまいます。
すでにタバコをやめようと思って失敗した経験のある方もいるかもしれません。その原因はあなたの意志の弱さだけだと思っていませんか? タバコがやめられないのは、ニコチンの依存症という病気になっているからだといわれています。
病気ならばよい治療方法があるかもしれません。
あなたに一番合っている禁煙方法を薬剤師が一緒に考えます。
かかりつけ薬局にご相談ください。
(2014年03月28日号)

[No.098] インフルエンザを予防しよう!

厚生労働省の発表によれば、今年度のインフルエンザの流行は例年通りとのことです。
インフルエンザ予防には体力を落とさないように栄養をしっかりとり、手洗い、うがい、加湿やマスクの着用などが効果的です。そして最も効果的なのは予防接種といわれています。ワクチンは流行型を予測して作られます。予想が外れた場合は予防効果が低くなることがありますが、3種を混合することで外れにくくなっています。乳幼児、喘息をお持ちの小児、高齢者や心臓や肺の病気を持っている方はもちろんのこと、これらの方と同居しているご家族の方も、インフルエンザを家庭に持ち込まないよう、早めに予防接種を行いましょう。
なおインフルエンザの予防について分からない事や知りたい事がありましたらお近くのかかりつけ薬局にお気軽にご相談下さい。
(2013年12月27日号)

[No.097] 食中毒を予防しましょう

気温が高く、湿度も高い夏は、細菌による食中毒が多くなる季節です。
細菌に汚染された食品は、見た目や臭いでは判別できないので、食中毒の予防には細菌を「付けない」「増やさない」「やっつける」ということが原則となります。つまり「付けない」ために調理の前には手を洗う、肉や魚を調理したまな板等は使用の都度きれいに洗う。「増やさない」ために低温で保存する、清潔な容器で保存する。「やっつける」ために加熱する。特に肉料理は中心までよく加熱することが大切です。
冷蔵庫の壁を塩素系消毒薬で拭き掃除すると食中毒の危険性を低下させることができます。冷蔵庫から食品・棚等を取り出し、汚れている部分は洗剤で洗い落します。塩素系消毒薬に浸した布で冷蔵庫内を拭き、最後に水拭きをして消毒の完了です。塩素系消毒薬を使う時はゴム手袋、マスクを使用しましょう。
食中毒予防、塩素系消毒薬の希釈法・使用法についてはお近くの薬局のかかりつけ薬剤師にお尋ね下さい。
(2013年07月26日号)

[No.096] 花粉症対策…いつやるの?今でしょう!

ハークション!くしゃみがとまらない。油断してるとタラーっと鼻水がたれてくる。
反対に、鼻が詰まって息ができず口呼吸。目がかゆくてゴロゴロ、涙目。頭がぼーっとして集中できない。ツライ季節がやってきました。春の便りとともにやってくる花粉症。一刻も 早くこのつらい症状をやわらげるために上手に薬をつかいましょう。
薬は、病院で診察を受け薬局で処方薬を手にする方法と薬局の店頭で一般薬を購入する方法があります。花粉症の症状をやわらげる薬には、飲み薬・点眼薬・点鼻薬・スプレーなど様々なタイプがあります。あなたに最適な薬を薬剤師に相談してみませんか?安心安全に薬を使用していただくためには、薬剤師の説明を十分に受けてから使用しなくてはならないものがあります。
薬局では、薬の説明だけでなく正しいマスクの使い方なども教えてくれます。マスクは、正しく使用しなければ効果が半減してしまいます。
花粉症対策、今すぐ始めませんか?薬局・薬剤師がみなさんからのご相談をお待ちしています。
(2013年03月29日号)

[No.095] 脱法ドラッグにはかかわらない!

脱法ドラッグ(合法ドラッグ)とは、麻薬などとの類似物質が含まれ、快感や多幸感を高めることを目的に販売されている製品を指しています。
「脱法」と称されるのは、販売者が「薬事法に抵触しない」という言い逃れをしながら販売しているためです。これらは、あたかも一般の商品と同じように、「ハーブ」「お香」「芳香剤(アロマ)」などと表示されていますが、その実態は危険な薬物であり、安易に手を出すと健康を害したり、生命を脅かす可能性があります。脱法ドラッグが原因で救急搬送されたり、死亡したり、事件や事故を起こしたりといった事例が頻繁に報道されています。脱法ドラッグには、絶対にかかわらないようにしましょう。
薬剤師は、薬物乱用を防止するため、地域でさまざまな活動をしています。
(2012年12月21日号)

[No.094] 夏のレジャーに潜む影!食中毒に御用心!!

暑い夏がやってきましたね。海やキャンプでバーベキューなどを計画されている方も多いかと思います。その時に注意しなければならないのが食中毒です。この時期は気温や湿度がともに高く、食中毒の原因となる細菌(腸管出血性大腸菌、カンピロバクター、サルモネラなど)が増殖しやすくなるのです。以下の食中毒予防のポイントを守って楽しく行いましょう。
①食肉は細菌が繁殖しないように10℃以下で保存する。②レバーなどの内臓を加熱不十分な状態や生で食べない。③生肉を扱った箸などで直接食べない。④生肉に触ったら手を洗う。⑤抵抗力の弱い乳幼児やお年寄り等は特に注意する。
また、食中毒以外でこの時期に注意しなければならないのが熱中症です。水分補給を忘れずに十分な休息を取るようにしましょう。日常生活の注意点など分からない事がありましたらお気軽にかかりつけ薬局へご相談ください。
(2012年07月27日号)

[No.093] 花粉症は春だけじゃない!?

花粉症といえば春のスギ・ヒノキ花粉症が知られていますが、ほかの季節にも花粉症はあります。
夏の花粉症の原因は、カモガヤ、オオアワガエリなどです。秋はアキノキリンソウ、ヨモギ、ブタクサなどです。
夏や秋に、鼻水や眼の痒みなどが発症する場合は、これらの植物にアレルギーを持っている可能性があります。症状もくしゃみ・鼻水・眼の痒みだけではありません。症状には「皮膚炎」もあり、20歳~50歳の女性に多いことが分かっています。それはメイクなどで皮膚の角質バリアー機能が低下している為です。顔や首など露出している部位に痒みや赤みが出る場合が多いです。また、喉がイガイガしたり、咳が出る場合もあります。いずれの症状も抗アレルギー薬の内服が基本になります。症状に応じて点鼻薬や点眼薬、ステロイド軟膏(皮膚炎に)が追加されます。
お薬は指示通りに正しく使う事が大切です。自己判断で量を増やしたり、減らしたりすると副作用が出たり、十分な効果が得られない事があります。疑問に思う事がございましたら、ぜひ、かかりつけ薬局の薬剤師に相談してみましょう。
(2012年03月16日号)

[No.092] アロマのはなし

北風小僧到来の季節がやってきました。この時期は毎年のことながら、風邪、インフルエンザが気になりはじめます。風邪、インフルエンザなどの感染症はかからないよう予防が大切です。そこで、今回はアロマテラピーで精油を使った芳香浴法(吸入法)をご紹介します。
アロマテラピーで用いる精油は、抗ウイルス、抗菌、抗炎症作用また免疫力を高めるなど、様々な成分が豊富に含まれています。ニーズに合わせて選ぶとよいでしょう。抗ウイルス、抗菌作用がある精油は、一例ですがユーカリ、ティートリー、ラベンダー、ローズマリー、レモン、グレープフルーツなどです。
乾燥した室内は、細菌やウイルスが浮遊しやすく、風邪の罹患率も高くなります。ディフューザーを使って、抗菌作用のある精油をセットして部屋の空気を浄化するのも有効ですね。ディフューザーをもってなくても大丈夫。スプレー容器に精製水を入れて精油1%(たとえば、ティートリー油、レモン油とブレンドすると心地よい香りが広がります)水と精油は混ざらず分離しますので使うたびによく振り、シュッシュッと噴霧。部屋の空気の浄化と同時にいやな匂いを取り除いてくれます。
風邪の引き始めは、マスクの内側のカーゼに精油を数滴たらしてマスクをかけることもおすすめです。
もちろん手洗い、うがいも大切です。セルフケアしながら感染症から身を守りましょう。この冬を元気に過ごせますように!
統合ケアアロマセラピスト 横山みつこ
(2011年12月23日号)

[No.091] 熱中症対策のカギ

節電が叫ばれる今年の夏。昨年以上に心配される熱中症。そこで注目されるのが「汗腺」です。人間には暑さに負けないように体を冷やす機能がもともと備わっています。その中の一つが体中にある汗腺から汗をかくこと。しかし汗をかくだけで体が冷えるわけではなく、汗が蒸発することで体から熱を奪ってくれるのです。蒸発しにくいベトつく汗ではなく、サラサラの良い汗をかくために重要な のが、働いている汗腺の数です。人間の汗腺の数は生後~3歳までにどれだけの汗をかいたかで決まると言われています。現代病の一つ冷房病は、この汗腺の数が少なくなった病気です。冷房の中に居続けることで汗腺の数が減少してしまうのです。ウォーキングなどの適度な運動や少し熱めの湯船に短時間浸かるなどして汗をかいた後、冷房のないところでゆっくり休むのが汗腺の数を増やすコツです。もちろん水分補給も忘れずにしましょう。
夏場のビールは最高ですよね。しかしアルコール全般には利 尿作用があるため、飲んだ以上に水分が出て行ってしまうので注意が必要です。また、大量の水分を一度に摂ると体に吸収されずにそのまま排泄されてしまいます。そのため、体の渇きやすい起床時、入浴前後、就寝前を中心に、1日の内でもこまめに、コップ1杯程度の水かお茶を、噛むようにして時間をかけて飲むようにしましょう。上手に水分を摂って良い汗をかき、節電の夏を乗り切りましょう。
(2011年07月08日号)

-小田原薬剤師会より