小田原薬剤師会より

小田原薬剤師会より [No.101~No.106]

2016/11/22

[No.106] 秋が始まる時期に注意したい病気~ぜんそく~

季節の変わり目というのは、ぜんそくにとって良くないのですが、最もよくないとされるのが夏→秋にかけてのこの季節。気温・湿度の低下に加え、台風によって気圧の変動が激しくなったり、気候の変化が激しい時、特に前日よりも気温が5℃以上下がると発作を起こしやすくなります。
今では少なくなりましたが、秋の運動会・体育祭へ向けての練習が始まると、疲れで免疫力が低下し発作を助長しやすくもなります。
東洋医学の考え方で、『肺』は「悲しみの臓器」と言われ、夫婦喧嘩が多い家庭で、子供の喘息発症率が高まるなど、ストレスが引き金となって、ぜんそく発作を引き起こす事が知られています。普段からストレスを溜めないようにこまめなリフレッシュを心がけましょう。
最近の喘息吸入薬も様変わりしてきています。
予防のために毎日決められた時間に継続するもの。発作が起きた時だけ使うもの。また、症状に合わせて回数を調節できるものなど、医師・薬剤師の指示に従って正しい使い方をする事で上手に病気と付き合っていきましょう。吸入薬の使い方に不安があれば、上手に使うためのコツや補助器具があるものもあります。是非薬局薬剤師に相談してみて下さい。
(2016年08月26日号)

[No.105] かかりつけ薬剤師

皆さん「かかりつけ薬局」は決まっていますか。2016年4月より、かかりつけ薬局の中から一人の薬剤師を選択し、ご自分の「かかりつけ薬剤師」として登録できるようになります。(別途わずかですが追加料金が発生します)
今までも薬剤師は、薬に関する相談、健康の相談、サプリメントの相談、残薬の整理、医師への伝達…など様々なことをしています。それをいつも同じ薬剤師が継続的に行うのが今回の「かかりつけ薬剤師」です。
「かかりつけ薬剤師」には24時間いつでもお薬の相談ができたり、必要に応じてご自宅等まで伺いお薬の管理を提案したりします。患者さんがより安心・安全に薬を使用するための力強い制度です。
薬局で「この薬剤師は信頼できる」と感じたときは、ぜひ「かかりつけ薬剤師」に指名してください。
薬剤師の側にも患者さんの「かかりつけ薬剤師」として選ばれるには、勤務年数や研修認定などの条件があります。
詳しくは、薬局でご相談ください。健康のよき相談相手として薬剤師を上手にご利用ください。
(2016年03月25日号)

[No.104] お薬の保管方法

今年も残りわずかとなりました。大掃除のついでにご自宅にあるお薬も整理してみませんか?
一般用医薬品は使用期限が記載されていますので、期限を確認しましょう。この使用期限は未開封の場合です。開封済みのお薬は処分しましょう。医療用医薬品(病院や薬局でもらった薬)はその時の症状に合わせて出されていますので、処方された日数で飲みきってください。判断に困った場合は薬剤師にご相談ください。また、慢性疾患で継続して服用しているお薬が余っている場合もご相談ください。
お薬は湿気・高温・日光を避け、子どもの手の届かない所に保管しましょう。
(2015年12月25日号)

[No.103] 日焼け止めの上手な選び方

夏到来!紫外線が気になる季節になりました。この紫外線をうまくカットしてくれる日焼け止め。種類が多すぎて、どれを使用するべきか迷ってしまうことはありませんか?今回は日焼け止めの選ぶコツをお届けいたします。
日焼け止めに表示してある「SPF」は、皮膚の表面に吸収されてシミやソバカスの原因になる紫外線のUV-B波から身体を守る数値。数値が高いほどUV-B波を防ぎ、効果持続時間も長くなりますが、皮膚への刺激も強くなります。年配者やお子様、皮膚が弱い方には、数値が低いものをこまめに塗りなおしていただくことをお勧めします。そして皮膚の深い部分まで届き、シワや肌のたるみの原因になるUV-A波の防止効果程度を示す「PA」。「+」の数が多いほど防止効果も高くなります。以上の事を踏まえて、選んでいただくと、多種多様の日焼け止めの中から自分に合ったものを選択しやすくなると思います。
また、日焼け止めも長時間つけたままにしておくと肌トラブルの原因になります。帰宅後はなるべく早めに洗い流すようにしましょう。
(2015年07月31日号)

[No.102] 薬剤師オススメの二日酔い対策

春は出会いや別れの多い季節でもあり、何かとお酒を飲む機会の多い時期ですね。この時期を二日酔いに負けず楽しく乗り切るためのコツをお届けしたいと思います。
まずお酒を飲む前ですが、何かあらかじめ食事しておき、空腹のままお酒を飲むのを避けるようにしましょう。そして「肝臓」に作用して滋養強壮効果を発揮するウコンや肝臓水解物の商品、漢方薬の五苓散なども飲んでおくと良いでしょう。
そしてお酒の飲み方で気をつける点は、まず飲むペースです。ゆっくり飲んで、肝臓が順調に働けるようにしましょう。そして飲み過ぎないようお酒の量を調節しましょう。色々な種類のお酒を飲むことも悪酔いの原因となります。間に水分を補給して、少し休むことも大事です。
最後は二日酔いになってしまった場合の対処法です。お酒を飲んで水分を取っているつもりでも、利尿作用でかえって水分不足になりますので、水分補給が大切です。フレッシュジュースは二日酔いで不足する糖分の補給に優れています。そしてアルコールが分解されたあとにできるアセトアルデヒドの解毒には肝臓の働きが重要ですので、肝臓を元気にするしじみの味噌汁がおすすめです。また五苓散は二日酔いでもあなたの強い味方になります。
これらの対処法をぜひ取り入れていただき、楽しくお酒と付き合っていきましょう。
(2015年03月27日号)

[No.101] 「食」の工夫で健康増進!

体を温める食べ物とは、東洋医学で古くから陽性食品として扱われてきたものを指します。食品の傾向として、寒い地方や冬に採れる食べ物には体を温める働きをするものが多いようです(人参など)。血行促進作用や興奮作用を介し、本来体に備わっている抵抗力を高めることで寒い季節での風邪や寒気を感じる場合などに効果を示すといわれています。
このほかにも、ビタミンCやビタミンEを含む食べ物も体の機能を調節し体を温めてくれる効果があります。
逆に、温かい地方や夏に採れる食べ物には体を冷してしまうものが多いようです(トマトなど)。陰性食品と呼ばれるこれらの食べ物は、偏ったバランスで摂りすぎてしまうと毛細血管を収縮させてしまい、その結果冷え性や便秘などの原因になります。
このような食品はそのままでは冬にはあまり適しませんが、火を通したり、体を温める効果が期待できる調味料(塩・味噌など)とうまく合わせることにより、体を冷やしてしまう効果を相殺できます。
また、牛乳・白砂糖も陰性食品に分類されますので量を調節し、摂り過ぎには注意してください。
調理方法を工夫し、さまざまな食品をバランス良く摂る事によって健康を維持し、冬を元気に過ごしましょう!
(2014年12月26日号)

-小田原薬剤師会より