小田原城さんぽ 2023年02月03日号

小田原城さんぽ [224] 髙部屋

2023/02/07


=髙部屋 藩主『鷹狩り』の付帯施設など=

髙部屋はもと鷹部屋が変化した地名と思われる。小田原城下にも時には半幸町(はんこうちょう)など難解な地名があって、これもその一つであろう。
家康は江戸へ入城すると武蔵野の各地に出て鷹狩りを楽しんだ。少し時代が下るが、小田原藩主稻葉正則も、小田原へ帰城している時は鷹狩りに出ることが多かった。城内の現在の市立郷土文化館のある曲輪は、稻葉氏時代には「鷹部屋曲輪」と呼ばれてきた。後期大久保氏時代になって、これを「南曲輪」に改称する。
鷹は周年調練すべきものだから、この任に当る武士は鷹匠と呼ばれ、彼等が住む一画は多く鷹匠町の地名があった。秋田・水戸・川越・髙田・金沢・駿府・彦根・鹿児島などにこの町名は現存する。餌は雀だが、餌差町とか連雀町は、その雀を捕獲する者たちが住んだ。
小田原の髙部屋は錦通りの北に面した一画だが、恐らく稻葉氏に起源するものと思われる。


(小田原の城と緑を考える会長 田代道彌)

-小田原城さんぽ, 2023年02月03日号