小田原市 2020年01月01日号 ニュース

工事が進む「ミナカ小田原」
小田原駅前が変わる!

2020/04/20

小田原駅東口の駅前で大規模な工事が進行中だ。一体どんな施設が出来るのか気になっている人も多いのでは。事業施工者の万葉倶楽部㈱によると、ここは「未来に向かって新しい可能性をつくる場所」になるという。事業の責任者である同社の高橋眞己専務に詳しい話を聞いてきた。

市民と観光客をつなぐ駅前一帯の賑わい創出の起点に

この施設の名前は「ミナカ小田原」。小田原市が進める再開発事業によるもので、温浴施設を運営する万葉倶楽部㈱(本社小田原市/高橋弘会長・高橋理社長)が事業施工者として設計。地上14階建ての高層棟をJR東海道線側に、木造の商業棟をお城通り側に建設し、その間を広場でつなぐ構造だ。
高層棟には、観光やビジネス客をターゲットに「伊豆・箱根のゲートウェイ」となるホテルを設置。小田原駅周辺は以前より宿泊施設の少なさが指摘されていたが、新たな需要の掘り起こしを図る。コンベンションホールも備え、宿泊客向けに大浴場も設置する。
また、病院や図書館、子育て支援センターなども入居。なかでも話題を呼びそうなのが、誰もが気軽に使える最上階の展望広場と足湯(※図1)。最上階の高さは小田原城天守閣展望デッキとほぼ同じだそうで、気持ちのいい景色が楽しめそうだ。商業棟は、宿場町のような外観がインパクトのある4階建て(※図2)。お土産や飲食などの店舗が入り、4階部分は「旅籠(はたご)」として宿泊施設となる。ほぼ木造の建築で、小田原産の木材も使用する。

商店街や周辺の施設とも連携

この2棟の間には、賑わいを創出するための広場(※図3)を設ける。多彩な飲食店が面して並び、商店街とも連携したイベントを予定。そして、集まった市民や観光客をまちなかへと誘導するために地下1階に駐車場、1階に観光バス用駐車場とバスロータリーを配置。ここを起点に小田原城などを巡ってもらい、周辺の回遊性を高める計画だ。ラスカや駅前広場ともデッキで直結。ウメコの駐車場部分2階とも接続する。さらに、この事業に合わせ、ラスカでも駐車場棟の建設を進めている。ミナカ、ラスカ、ウメコ、ハルネ、そして街なかへと中心市街地における人や交通の流れが大きく変わりそうだ。
「市民の方には、憩いの場所として使ってほしい。そのためにも広場も広く設けた。ミナカを未来に向かって賑わいを生むきっかけになる場所にする」と高橋専務。愛称のミナカには「まんなか」という意味がある。小田原のまんなかとして30年後、50年後、100年後の活性化につながる場所にしたいと話す。
スケジュールは今年10月に商業棟などがプレオープン、12月に高層棟を含めてのグランドオープンを予定している。春ごろからは商業棟部分の工事が始まる計画とのこと。駅前の新たな顔となりそうなミナカ小田原。小田原の未来の発展につながる場所として大きな期待がかかる。

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P20200101_minaka_b▲最上階に設けられる足湯と展望市民広場(イメージ)。
足湯は左右に長いつくりで、箱根温泉のお湯を使用する

P20200101_minaka_c▲宿場町の風情を演出する商業棟(イメージ)

P20200101_minaka_e▲多彩なイベントを行う広場(イメージ)

P20200101_minaka_d▲開発責任者の高橋専務

◆高層棟各フロア(予定)
14F    …レストラン・展望市民広場・足湯
13F~10F…ホテル客室
9F     …オフィス
7F・8F  …病院などの医療・検診フロア
6F     …子育て支援センター・図書館
5F     …オフィス
4F     …ホテルフロント・コンベンションホール・企業内保育施設
3F     …飲食などの店舗・広場

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