ニュース 産業 松田町 2018年11月02日号

<松田町>事業化に向けて導入計画策定へ
森林資源を熱エネルギーに

2020/05/07

エネルギーの地産地消を推進している松田町は、森林資源を「木質バイオマスエネルギー」として活用する事業の構想を発表した。具体化に向けて、今年度中に導入計画を策定する方針だ。
木質バイオマスとは、木材に由来する再生可能な資源のこと。同町の寄(やどりき)地区は森林資源が豊富であるにも関わらず、大規模な林業者がいないため、管理が行き届かない私有林の増加がさし迫った課題となっている。
構想では、その木材を木質チップに加工して販売し、熱エネルギーとして利用する。まず、町内にある温浴施設の温水に使用するなど、地域内での利用を考えている。運営は住民参加型による組織で行い、木材の切り出し・搬出等に伴う新たな雇用の創出も視野に入れている。さらに、森林整備による防災・減災機能の向上や農作物の鳥獣害対策につながることも期待される。
計画の策定に当たり、町は9月19日、(一社)エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議(鈴木悌介代表理事)と業務委託契約を締結。環境省から補助金1370万円をうけて、活用できる木材の量や採算性の調査、チップ事業者へのヒアリングなどを行う。町では、「身の丈に合った事業モデル」として、持続可能な運営体制の構築を念頭に置いている。事業の具体化は3年以内を目指す。

POST20181102_matsuda_biomass▲計画では、寄地区の豊富な森林資源をエネルギーに活用。
森林整備の促進など、多方面で効果のある事業を目指す

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