大井町 ちょっと失礼(人物紹介) 2018年10月12日号

児童のための日めくりカレンダーを製作した漫画家
はせべくにひこさん (大井町在住)

2020/05/07

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「これからは漫画を活用して子ども達のための活動をしたいです」

親しみやすい絵柄に、すっと心に入るメッセージ。ひとコマ漫画をメインに企業のカレンダー製作や著書の漫画化などを手がけ、各コンクールで受賞。多岐に渡る創作活動を行う。
1941年、北海道函館生まれ。小さい頃から漫画が好きで、学校では先生に叱られながら黒板やノートに絵を描いていた。就職した㈱日立製作所でも描くことはやめなかった。社内報や教育資料などで業務内容を分かりやすく伝えるための漫画を描き、評判を呼んだ。その間、漫画の投稿にも励み、1983年には中京テレビ「お笑いマンガ道場」で年間グランプリを受賞。1997年に日本漫画家協会に入会。漫画歴は今年で約60年にもなる。
ひとコマ漫画では、子どもにも分かりやすいアイデアを心掛ける。「たとえば人に対して思いやりを持とう、というメッセージを伝えたい時は、うさぎが亀を背負って山を登る絵を描いたりとか」。くすっと笑えてほのぼのする―。作品からは、子どもや社会に対する優しい眼差しが伝わってくる。
最近、小田原の片浦小学校の児童と一緒に「日めくりカレンダー」を製作した。いじめをなくしたいと、児童が考えた学校生活を良くするための標語を絵で表現。児童にとってもプロの漫画家との共同作業はまたとない経験に。「この活動を他の学校にも広げたいですね」。柔和な笑顔で力強く語った。

POST20181012_hasebe_hon▲はせべさんが漫画化した京都造形大学・尾池和夫学長の著書

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