西さがみ・季節の花ノート 2019年01月25日号

西さがみ・季節の花ノート [No.17] ヤブコウジ -やぶこうじ科-

2020/06/16

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西さがみでは里山の林床などに普通にみかける。常緑でつまり木の仲間だが、髙さは一〇〜二〇センチほどだからあまり目だたない。しかし冬には赤色の果実がその葉かげにのぞいていて、ひときわその存在を告げている。
常緑の光沢のある葉とその赤い果実との対称は、こうして冬の自然界を象徴するかのようで、たとえば茶席などに挿すにふさわしい種類に思うのだが、古い茶会記などをみてもあまりその例がない。薮などの和名が悪いのであろうか。
やぶこうじ科でもヤブコウジのみ小形で、他にマンリョウ・カラタチバナ・イズセンリョウなどいづれも姿は大きくなる。そしてこれら各種に比較すると、ヤブコウジはよほど茶席にはふさわしいのだから不思議である。なおイズセンリョウはやぶこうじ科だが、センリョウはせんりょう科で近縁ではない。

(箱根カルチャー主宰 田代道彌)

-西さがみ・季節の花ノート, 2019年01月25日号