西さがみ・季節の花ノート 2019年11月15日号

西さがみ・季節の花ノート [No.30] アズマヤマアザミ -きく科-

2020/06/16

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春から初夏にかけて咲くノアザミは草丈は五〇-七〇㎝のものが多いが、秋に咲く各種は一-一・五mになる。そのうち最も普通に見かけるタイアザミ(トネアザミ)は、花が濃い紅紫色で総苞は太く丸くて鐘形だからすぐ区別ができる。
次に花は白に近い淡色で、総苞は細長い筒状のものが、この地方には二種類ある。写眞のアズマヤマアザミと、それからホソエノアザミがそれで、全く別の種類である。
まずアズマヤマアザミは総苞片が屋根瓦のように重なって、総苞を構成しているが、各総苞片の先端は上方を向いて反り返らない。
これに対して他の一種ホソエノアザミは、アズマヤマアザミに似た総苞の姿だが、総苞片の先端は著るしく反転して根もとに向く。
秋から晩秋にかけて咲く西さがみのアザミの仲間は、この三種類のいづれかであることが多い。

(箱根カルチャー主宰 田代道彌)

-西さがみ・季節の花ノート, 2019年11月15日号