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小田原から長崎へ、そして再び小田原へ
おかえりなさい!路面電車

2021/01/01

小田原市内を1956年まで走り、廃線後は長崎県の長崎電気軌道㈱に譲渡された箱根登山鉄道㈱の路面電車「小田原市内線モハ202号」が、ついに小田原に帰ってきた。
12月16日に長崎を出発し、19日朝に同市南町に到着。大型トレーラーやクレーンを使って無事に設置された。
この里帰りプロジェクトは、有志でつくる「小田原ゆかりの路面電車保存会」(小室刀時朗会長)によるもの。モハ202号は小田原市内線を走った唯一の現存する車両。この貴重な遺産を小田原の将来のまちづくりに活かしたいと、引退した同車両の譲渡を依頼。クラウドファンディングで実現に必要な資金を募り、目標を上回る多くの寄付が寄せられた。
設置場所は、まちづくりを担う報徳仕法㈱が今年2月下旬、観光と3世代交流を目的に国道1号沿いで開業する新施設の敷地内。車両のお披露目は、この施設の開業に合わせて行われる予定。それまではシートをかぶせて保管する。「路面電車が走っていたことを地域の話題にしてもらい、伝えていってもらえたら」と小室会長。同会では、この車両を地域の活性化に活用したいと考えている。モハ202号が再び小田原で新たな歴史を刻みだす。

POST20210101_moha202▲12月19日、小田原に無事帰ってきたモハ202号。写真はその設置の様子。一般公開まではシートで覆って保管する。

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