小田原市 歴史 ニュース 2021年08月06日号

徳川家康の嫡男・松平信康ゆかりの萬松院(小田原市風祭)
信康供養の五輪塔を新たに建立

2021/08/06

徳川家康の嫡男で、若くして悲劇的な死を遂げた松平信康ゆかりの寺院「清瀧山萬松院(ばんしょういん)」(小田原市風祭/安藤道隆住職)で7月25日、「松平信康公供養塔」の五輪塔が完成。檀家など関係者が集い、開眼供養が執り行われた。

同寺院は1592年に、家康の家臣だった小田原城主の大久保忠世が信康を供養するための位牌所として建立。信康は織田信長の指示で家康により切腹を命じられたとされ、大久保はそのことを生涯悔やんだといわれている。

境内にはこれまで、美濃国鵜沼城主の大澤正秀・正重を供養する五輪塔があったが、信康の供養塔として一時誤って祀られていた。そこで、新たに信康のための五輪塔を建てようと、関係者の朝井智礼さん(横浜市)が寄進を申し出た。開眼供養には、大澤正秀の流れをくむ大澤廉男さん(横浜市)も参列し、安藤住職らが読経をささげた。

「供養塔ができたことを大変喜ばしく思います」と安藤住職。信康ゆかりの寺院として、関係各所に広く伝えていきたいと語った。

▲新たに建立された「松平信康公供養塔」の五輪塔

▲松平信康の位牌を持つ安藤住職

▲大澤正秀・正重供養の五輪塔に祈りをささげる檀家ら

-小田原市, 歴史, ニュース, 2021年08月06日号