ニュース 箱根町 2021年10月01日号

≪箱根園水族館≫
海の環境保全のため
CO2を吸収するコンブをウミガメに

2021/10/01

海の環境保全のため、箱根芦ノ湖畔の「箱根園水族館」は、アオウミガメの餌に一般社団法人「里海イニシアティブ」(横浜市金沢区)から提供された冷凍生コンブを使用している。

同団体は、横浜の金沢漁港を拠点にコンブの養殖に取り組んでいる。コンブには森林の約5倍の二酸化炭素(CO2)を吸収する働きがあり、海中で育てることで海洋の保全と環境改善につなげられるという。

地球の表層の70%を占める海。その中でも多くの命を育む沿岸域の海藻樹林だが、地球規模でその生育環境は劣化している。その状態を少しでも正常に近づけようと、「ヨコハマコンブプロジェクト」
と題してコンブの育成や普及、コンブ利活用の研究、環境教育啓蒙などを実践。2020年には、環境省の「第8回環境省グッドライフアワード」環境大臣賞を受賞している。

今回、箱根園を運営するプリンスホテルでも、持続可能な開発目標「SDGs」の一環
としてこのコンブを利活用することに。横浜の海で栽培された冷凍生コンブが毎月10㎏提供されている。

今後はコンブの給餌を通して、ウミガメや海の環境に関する課題などを来場者に伝えられる展開を目指していきたいと、里海イニシアティブ理事の富本龍徳さん。

▲アオウミガメにコンブを与える飼育員

-ニュース, 箱根町, 2021年10月01日号