小田原市 文化 歴史 ニュース 産業 2021年10月01日号

三の丸ホールに「千年物語」

2021/10/01

小田原の木工の多様性

9月5日にオープンした小田原三の丸ホール。その小ホールのホワイエに、地元の若手木工作家9人による作品が飾られた。

平安時代のろくろの木地挽きから始まり、千年以上の年月のなかで漆器や寄木、指物、木象嵌など多様に発展してきた小田原の木工。それぞれの技術と芸術性をもって、90センチ四方の9つの作品を制作。一つの作品として小田原の木工の多様性を表現している。

昨年夏から始まった1年がかりのプロジェクト。露木木工所代表の露木清勝さんが、様々なジャンルで活躍する若い職人に声を掛けた。三の丸ホールの大ホールの緞帳をデザインした日本画家の芳澤一夫さんとともに監修を務めた。

細やかな技術を要する作品の取り付けは、宮大工の芹沢毅棟梁ら小田原の大工職人が手がけた。また、11の地元企業・団体が作品の寄贈者となった。

作品名は「千年物語-小田原の木-2021」。「千年続いた小田原の木工。次の千年後にも伝えていかないといけない」と命名した露木さん。新たに出来た市民の公共の場から、その思いを未来へと伝えていく。

▲9月3日に行われたお披露目式に集まった作家や作品の寄贈者ら

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