西さがみ・路傍の花 2017年03月31日号

西さがみ・路傍の花 [482] コオニタビラコ(ホトケノザ) -きく科-

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オニタビラコ・ヤブタビラコなど近縁種があって、いずれもタンポポに似てより小形の黄色花を咲かせる。その中で最も矮小な一種なのでコオニタビラコである。
正月七日の七草がゆには「芹なずな、おぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七草」だが、最後のすずな(かぶ)とすずしろ(大根)は別にして他の五種は野草で、そして冬も枯れない種類である。
右の歌でおぎょうはハハコグサ、ほとけのざがこのコオニタビラコである。七草摘む頃にはまだ開花こそしていないが、休耕田の中をのぞくと、稻の切苅の根もとなどに、普通に見かけるであろう。
別に紅紫色の花を階段状につけるサンガイグサを、ほとけのざと呼ぶことがある。これは全く和名の混同で、サンガイグサは七草がゆとは関係はない。
(箱根カルチャー主宰 田代道彌)

-西さがみ・路傍の花, 2017年03月31日号