大井町高尾地区の棚田で
酒米作りに企業や大学も
2022/06/24
大井町高尾地区では、7年ほど前から地域の有志が棚田の再生に取り組み、酒米を作っている。近年は神奈川トヨタ自動車㈱も協力。さらに今年は神奈川大学の学生も田植えに参加した。
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この棚田はもともと、後継者不足で約20年にわたり耕作放棄地だった。かつての棚田の景色を復活すべく、地元農家の有志による「高尾棚田保存会」(藤澤憲吾代表)が荒れ放題の土地を水田に。2017年からは町内の酒蔵「井上酒造」と連携し、酒米を作っている。
この活動に、神奈川トヨタ自動車㈱(本社横浜市・市川英治社長)が協力。同社は地域活性化として県内13の酒蔵を応援。その一環で2年前より社員らが積極的に酒米作りに参加。田植えや草刈り、収穫などを手伝っている。
さらに今年は、食と農をテーマに地域課題の解決を研究する神奈川大学経営学部の学生19人も参加。6月4日、フィールドワークとして田植えを体験し、地域との交流を深めた。
藤澤代表はこれらの協力に感謝。「農業を知ってもらうことでも良いこと」と歓迎した。
酒米の品種は「吟のさと」。井上酒造が100%大井町産の日本酒「夢高尾」として醸造する。今季収穫分は来年2月頃に完成予定。
▲田植えをする神奈川大学生
▲伝統的な棚田の景色が広がる大井町高尾地区