小田原市 歴史 ニュース 2020年08月07日号

≪小田原城≫
ソーシャルディスタンスを呼びかけ

新型コロナに「総構」で対策

2020/08/07

小田原城では、来館者が安心して見学できるよう、新型コロナウイルスの感染拡大防止として、北条氏の遺構「総構(そうがまえ)」にちなんだ独自の対策に取り組んでいる。

総構(そうがまえ)とは、北条氏が外敵から城や領民を守るため、城や町の周囲9㎞に渡って堀や土塁で築いた強固な防衛線。これを、自分や相手の安全を守るために適切な距離をとろうという「ソーシャルディスタンス」になぞらえ、注意啓発のイラストを製作した。
イラストには、総構の中に「自分の総構を守ろう!」の文字と総構を築いた北条氏直の絵が入っている。このイラストを缶バッジにして、小田原城スタッフやガイド協会員らがが装着してアピール。バッジは館内のカプセル玩具販売機「ガチャガチャ」で販売もしている。来館者に協力を呼びかけるとともに、総構や北条氏について知ってもらおうという取り組みだ。

北条氏もマスク姿に

また館内のあちこちに、北条氏のイラストを使った注意喚起の案内板を設置。3人掛けの椅子の中央には、距離をとって座ってもらおうと、マスク姿の北条氏のユニークなパネルを置いた。「われのとなりがあいておるぞ」「先にまっておったぞ」などの吹き出しが添えられており、思わず目を引く。「疫病の流行と危機管理」がテーマの展示も行っている。
このほか、検温やマスク着用の義務化、クリアカーテンの設置、消毒などの感染防止対策を徹底。7月15日からはオンラインでのチケット販売も開始した。
開館時間は9時~17時。入館料は大人510円、小中学生200円。問合せはTEL.0465-22-3818天守閣へ。

POST20200807_odawaracastle_a▲総構を活用した啓発イラスト。小田原城ホームページにて無料でダウンロードできる

POST20200807_odawaracastle_b▲3人掛けの椅子の中央に置いたマスク姿の北条氏のパネル。ユニークな仕掛けで、来館者にも好評という

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