西さがみ・路傍の花 2017年03月03日号

西さがみ・路傍の花 [480] オオキバナカタバミ(キイロハナカタバミ) -かたばみ科-

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日本の野生種にも黄色の花の咲く一種があって、カタバミがそれである。一枚の葉が三個の小葉に分裂し、それが三角形に近く普通の葉形ではない。何かに半分喰われたように見えるので、それで和名も「片喰み」-。
江戸時代に紅色の花が帰化して、小輪の普通に路傍に見かける一種をムラサキカタバミと言い、少し稀だが大輪の別種をベニカタバミと呼ぶ。
ところが戦後はさらに帰化種が増加し、その中に草姿も大形で黄色大輪の花をつける一種があって、それがこのオオキバナカタバミである。原産地は南アフリカで花の柄が著しく長く、三〇cmをこえるものがある。主として春から咲きはじめるが、西さがみの日溜まりなどには、十二月それから一月頃から花をつけているものがある。
(箱根カルチャー主宰 田代道彌)

-西さがみ・路傍の花, 2017年03月03日号