小田原市長選 立候補予定者 に聞きました

2020年5月17日(日)に小田原市長選挙が行われます(5月10日告示)。本紙ポストでは、立候補を予定している2氏(4月13日現在)に独自のアンケートを実施しました。回答していただいたのは、加藤憲一さん、守屋輝彦さんの2氏(五十音順)。質問は全部で6項目です。
※回答は各質問ごとに文字数を設定し、原文のまま掲載。

加藤憲一さん 加藤憲一(かとうけんいち)さん
55歳/1964年5月11日生まれ
無所属・現市長
守屋輝彦さん 守屋輝彦(もりやてるひこ)さん
53歳/1966年11月9日生まれ
無所属(自民党推薦)・元神奈川県議
[質問1] 現在、小田原市では市立病院の再整備事業が進んでいます。新型コロナウイルスの問題で、有事における医療体制の在り方が問われているなか、地域の基幹病院である市立病院は、病床数や医療機能など、今後どのような体制の構築が必要になると考えますか。[200字以内]
加藤憲一さん
加藤さん
築36年、老朽化・狭隘化への対応は待ったなし。ほぼ現状の病床数ながら、あらゆる高度・急性期医療に対応できるよう、高い技術をもつ医師と看護人材の十分な確保、最新医療機器の配置、救命救急センター拡充やヘリポート設置など、考え得る必要機能を組み込んだ計画を今秋までに策定、一日も早い完成を目指す。地域の病院・診療所と役割分担・連携を強化、在宅医療を支えるネットワークの核としての機能や、感染症対応も視野に。
守屋輝彦さん
守屋さん
基本計画が策定されていない段階にも関わらず、事業が進められています。設計期間も短縮されました。県西地域の医療を担う中核的な病院として、診療所、民間病院、県立足柄上病院との連携や役割を明確にし、地域医療のあるべき姿を踏まえて、将来市立病院が果たす機能をしっかりと基本計画で示すことが重要です。これにより、全体の事業スケジュールを短縮することができますし、建設費をコントロールすることが可能となります。
[質問2] 今後ますます加速化するとみられている人口の減少。そのなかで、小田原市を将来にわたって住み続けたいと思ってもらえるまちとするには、どのような具体策が必要になると考えますか。
加藤憲一さん
加藤さん
一定の雇用や教育・福祉・医療施策の充実は勿論、消費生活を支える利便性、文化・スポーツなどの余暇活動機会を十分に確保した上で、日常的に触れ合える自然環境、子どもたちが健やかに育つ空間、生きがいをもち社会参加できる機会や場を、地域社会として質量ともに整える。更に、誰も一人にせぬよう支えるコミュニティを多彩に育て、生きづらさを感じさせない様々な支援も拡充。今を生きる市民の幸せ・安心こそ最も重要である。
守屋輝彦さん
守屋さん
小田原市で働く場所を作ることが重要です。工業団地の整備と空室、空き家、未活用資産を使ったベンチャー育成を行います。教育環境の整備も必要です。ICT教育環境整備を進め、現場の先生が能力を最大限発揮できる仕組み作りや民間の知恵を教育現場に取り入れることで、こども達の個性・興味を最大限引き出す取り組みをし、子育てするなら小田原市だねと言われるような評価を獲得することも重要だと考えます。
[質問3] 小田原には、小田原城天守閣や総構えなど、貴重な歴史遺産が多数あります。それらをまちづくりにどのように活かしていくのが望ましいと考えますか。[150字以内]
加藤憲一さん
加藤さん
城や総構など城郭都市の様々な遺構、明治以降多くの政財界人が構えた邸園、城下町・宿場町が育てた多彩ななりわい・・・。それらは単なる観光の目的地ではなく、小田原がいかに地勢的・資源的に豊かであるかを雄弁に語る存在。歴史の奥行きはまちの魅力の重要な要素であり、国の補助金も得て整備活用し、交流人口も拡大する。
守屋輝彦さん
守屋さん
小田原城址の魅力を高めるため、大手門や大外郭の整備に取り組むとともに、周辺の商店とも協力して街全体を観光地として整備する必要があります。また、一夜城跡などの未整備の遺産や市内に数ある由緒ある寺社仏閣のマッピングや整備を市と一体となって行うことで、日本を代表する歴史都市にしてまいります。
[質問4] 政治家になろうと思ったきっかけと、小田原市長を目指す理由をお答えください。 [150字以内]
加藤憲一さん
加藤さん
経営戦略コンサル時代に「地域再生」に興味を持ち、阪神淡路大震災の現地での支援活動からまちづくりに関わるようになり、農業・漁業・林業を通じて自然の恵みを実感し、小田原愛に満ちた多くの人たちと出会い・・・。そんな経験から小田原の「可能性」を実感するも、それが十分に実現されていない、誰かがやらねばと決意。
守屋輝彦さん
守屋さん
私は大学で都市計画を学び、県庁職員・県議と、国内外の都市をみてきました。小田原の魅力があれば企業誘致や人口増加も十分可能であります。世界中の方が小田原に行ってみたい、住んでみたいと思う都市になれます。そのためには、スピード感をもって、失敗を恐れず、困難な課題に果敢にチャレンジするリーダーが必要です。
[質問5] 健康維持のために何か続けていること(ウォーキング・食生活に気をつける・毎日体操をするなど)はありますか。また、リフレッシュしたい時は何をしますか。[50字以内]
加藤憲一さん
加藤さん
裏山や街なかのウォーキング(最近さぼり気味)、草花やプランター野菜の手入れ、料理、芦ノ湖畔でボーっと。
守屋輝彦さん
守屋さん
街頭演説が健康習慣ですが、現在は自粛中です。読書が趣味ですが、読みたい本を貯め込む癖があります。
[質問6] 最後に、あなたが有権者にもっとも訴えたいこと、取り組みたいことを自由にご回答ください。[200字以内]
加藤憲一さん
加藤さん
「人口を増やす・経済を成長させる」ことで豊かになれると思えた時代は、もう終わっており、「人にとっての幸せとは」「社会のほんとうの豊かさとは」といった本質的な問いに、皆で向き合うべき時です。今、コロナ禍の中で苦しみながらも、皆が知恵と力を出し合い乗り越えようとしているように、支え合い分かち合う確かな「持続可能な地域社会」を引き続き目指しましょう。市民や地域の力を育ててきた小田原だからこそ出来ることです。
守屋輝彦さん
守屋さん
一番お伝えしたいことは、新型コロナウイルスから、皆さん自身の命を守るということです。そして、周りにいる大切な人々の命を守ることを意識してください。活動自粛により生活や教育、事業継続に不安があると思いますが、自治体としてできる最大限の支援をいたします。この危機をみんなで連帯して乗りきり、晴れて皆さんと対面してお会いでき、皆様の元気な笑顔をみられる時を楽しみにしております。一緒に乗り越えましょう。

2020/04/23