小田原市 2020年01月01日号 大井町 街の話題

小田原養護学校 大井分教室
農業通じた地域活動が受賞

2020/04/14

県立小田原養護学校の大井分教室では、地域と連携して農作業を通した就労体験と地域貢献活動に取り組んでいる。昨秋には、(公財)博報児童教育振興会が主催する「博報賞」の特別支援教育部門で奨励賞を受賞した。

博報賞の奨励賞に輝く

県立大井高校内にある同分教室には、障害のある高等部の生徒41人が通う。作業学習の一環として、地元NPO法人や小田原市農政課と連携して、農作業や公園の整備などに汗を流している。
NPO法人報徳ワーカーズ(田嶋享代表/㈱報徳農場)では2016年より、米作りと野菜作りを生徒たちに指導。無償で農地を貸し、できた米を地域のスーパーで販売している。「実際に販売も経験させてもらっており、生徒の大きな自信につながっています」と室長の榊原一孝さん。
また、市農政課とは、早川・片浦地区で2年前より、農家のニーズに応じてみかんの収穫やレモンの植樹、荒れ地の開墾に取り組んでいる。さらに、曽我地区では公園の整備を行っており、活動を通じて地域とのふれあいも生まれている。
前澤美子教頭は「お互いにとってプラスになる関係を築けており、地域の方々に育てていただいてます」と感謝を述べた。生活面でも良い影響が出ていると話し、大井高校をはじめ他校の生徒との交流も育まれているそうだ。今後も取り組みを推進し、循環の輪を一層広げていく。
博報賞は、大手広告代理店の㈱博報堂が「子ども達の成長に寄与したい」という願いから財団を創設して表彰しているもの。教育現場の活性化と支援を目的としている。

P20200101_hakuhou_yougo_a▲NPO法人と連携しての米作り。
作ったお米や野菜は、地元の小中学校の給食にも使われている

P20200101_hakuhou_yougo_b▲小田原市の石橋地区では、地元農家と一緒にオレンジを収穫

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