小田原市 2023年01月01日号 ニュース スポーツ

2023年
小田原eスポーツ 飛躍の年に!

2023/01/01

「eスポーツ」という言葉、聞いたことがある人も最近は多いのでは。エレクトロニック・スポーツの略称で、対戦型コンピューターゲームをスポーツとして捉えたもの。テニスやゴルフ同様に世界中で大会が開かれており、五輪種目への採用が議論されているほどだ。

小田原市でこのeスポーツを観光施策に活かす取り組みが、昨年11月から本格的に始まった。小田原の観光はお城をはじめ歴史資源がメインだが、若年層(10~30代)には観光地としてのイメージが弱く、娯楽が少ないという意見が2020年度の調査で聞かれた。

そこで市が注目したのがeスポーツ。大会を開催したり、ゲームとのコラボ企画などを催して若年層を呼び込む考え。さらには地元企業などの関心を集め、eスポーツ関連の商品開発といった新たな産業の創出も狙う。

歴史観光とeスポーツを融合

年齢や性別を超えて参加でき、世界的に盛り上がっているeスポーツに注目する自治体は小田原市のほかにも。県内ではすでに横須賀市が地域振興に活用している。教育や福祉の分野で役立てている地域も。観光面でも今後、eスポーツのイベントを主催する自治体が増えることが予想される。

そのなかで小田原市は、これまで培ってきた歴史遺産や観光資源との融合を鍵にしたいという。小田原城や北条氏という知名度の高い資源と絡められるのは小田原ならではの強み。また、eスポーツを入り口に歴史や伝統への興味も広げ、市全体のPRにつなげる。今年3月にはさっそく、人気ゲーム「ポケモンユナイト」の大会を小田原城で開催予定だ。

仲間を作って大会を目指せ!

今後大事になるのは、地域一体でeスポーツを盛り上げていく気運の醸成。その一歩として、昨年12月14日にミナカ小田原の「おだわらイノベーションラボ」内にeスポーツの体験・練習施設「e-zone」がオープン。ゲーミングモニター5台を設け、毎週水曜日の16時~20時に無料開放する。

「ここに集まって情報交換をしたり、コミュニティの場にもなれば」と市観光課職員。腕を磨くのに十分な環境を整えているので、練習を積んで3月の大会を目指してほしいと話す。モニターも高性能の機種「Pixio PX259 Prime」を用意。すでにeスポーツ分野に参入している市内の企業㈱Hameeが寄付した。

また、市内在住・在学の高校生と大学生を対象とした無料体験会「小田原eスポーツ部」もスタート。大会に向け「ポケモンユナイト」の基本操作から学べる。

「e-zone」は15歳以上(15歳未満は保護者同伴)ならば誰でも予約不要で利用できる(来所時に申込書等を記載)。ゲームは好きだけれどオンラインゲームに馴染みがない、苦手だという人もこれを機会に立ち寄ってみては。新しい年、新しい世界が広がるきっかけになるかもしれない。


(c)2021 Pokemon. (c)1995-2021 Nintendo/CreaturesInc./GAME FREAK inc. (c)2021 Tencent.
▲小田原城で3月に開かれる大会のゲームタイトル「ポケモンユナイト」


▲ミナカ小田原内にオープンした「e-zone」。毎週水曜の16時~20時に無料開放される。

※小田原eスポーツの情報は市HPで発信。eスポーツ部の案内も。

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