西さがみ・季節の花ノート 2023年06月02日号

西さがみ・季節の花ノート [No.60] マツヨイグサ -あかばな科-

2023/06/30


ここで述べるマツヨイグサは南米のチリやアルゼンチンの原産だが、現在は南極大陸以外の全世界に帰化している。ただそれよりも日本では待宵草・宵待草から月見草に転じ、マツヨイグサとツキミソウまで混乱が著るしい。多数の帰化種がある中で、せめて待宵草・月見草くらいの区別はして置きたい。
まず夕刻に純白の花を開くツキミソウは、北米原産で日本にも幕末頃渡来したらしいが、野生化はしていない。ただし、近似種のヒルザキツキミソウは園芸種として普及している。
マツヨイグサ類は花色は黄色で、種類は多いが特にマツヨイグサだけはしぼむと濃い赤色に変り、その対照が著るしい(写眞)。また花が径五ー八㎝と大輪の種はオオマツヨイグサ、さらにこれに似て葉が淡い草色で花が三㎝と小輪なのはメマツヨイグサ、河原に多い地上を這う小形種はコマツヨイグサである。

(箱根カルチャー主宰 田代道彌)

-西さがみ・季節の花ノート, 2023年06月02日号