2018年01月19日号 小田原城さんぽ

小田原城さんぽ [182] 薮原(やんばら)地藏堂

2018/03/20

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=海揚りの地藏尊で漁夫の守護仏=

古新宿町から海の方へ少し登ると、海岸の砂丘上を道は水平に山王川をめざしている。これが実は北条氏時代の東海道の位置であった。北条稻荷の背後を過ぎると細い道が浜に向いていて、その途中左手にこの地藏堂がある。
この付近は昭和初年頃まで薮がひろがって、その中に廃舟がころがっているつまり舟捨場であった。地名の薮原がやがて訛ってやん原になったらしい。地藏尊のご縁起は定かではないが、はじめこの地の漁夫の網にかかった石仏がこれだと伝えている。安政年間コレラが蔓延した時に疫病退散が祈られ、その後は海上安全や子供の庇護仏として信仰される。
ご本尊は像髙三尺五寸ほどで、焼物のような肌だそうだが、これは江戸時代以降数度の火災を受けているためらしい。拝見したいと思ったが向拝の下に猫が昼寝をしていて、追うのも気の毒なのであきらめることにした。

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(小田原の城と緑を考える会長 田代道彌)

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